イギリスのボーディングスクール奨学金試験

13歳の娘がイギリスのボーディングスクールのアカデミックスカラーシップ試験を受けるので、その付き添いで5月にロンドンに10日間滞在しました。1ヶ月後に無事にスカラーシップ合格通知が届きました。当日は30名ほど参加者がいましたが、例年10人強合格者がいるようなので、約3倍の倍率だったと思います。

アカデミックスカラーシップ試験はユニークなプロセスで、入学試験に合格した子たちが1年間かけてスカラーシップの勉強をして受けます。プレップスクール(私立校)はスカラーシップクラスを設けていて、対象の子達が過去問や面接対策など行います。

試験内容は学校によって違いますが、娘の学校は英語、算数、理科、地理、フランス語の試験に加え、選択科目(娘は算数とラテン語を選択)を2科目受けます。インタビューもあり、2日間に渡って行われました。有名プレップスクールではイートンのスカラーシップ(キングズスカラーシップ)の試験を自分の学校で受けることができます。

娘の学校でも1人キングズスカラーシップに合格した子がいましたが、ラテン語で先生と会話をし、どの教科も高得点を取っていて、彼がキングズスカラーシップ受からなければ他の子も受からないだろうと言われているほど勉強ができる子でした。

スカラーシップクラスでは、自分が受ける学校の過去問に加えて、イートン、ウィンチェスター、トンブリッジなどの男子校の過去問も取り組んでいました。男子校の数学は難しくてお正月に持ち帰ってきたイートン、ウィンチェスターの過去問を家族で解いたのも懐かしい思い出です。

また娘の学校のスカラーシップクラスは2クラスで30名ほどいましたが、ほとんど全員がウィンチェスター、ハロウ、ラグビー、チャーターハウスなどのザ・ナイン校、ウィコンビー、チェルトナムなどの名門女子校のスカラーシップに軒並み合格していて驚きました。

イギリスのボーディングスクールの試験の日本と違う面白い点は、当日の試験の点数だけではなく、自分の学校で過去問を解いた点数や授業の態度が記載されているスクールレポートも考慮されることです。

通常の入学試験では、寮に泊まってペーパー試験やアクティビティ、スポーツ、インタビューなど2日間の試験があり、合計4日間+今の学校の様子(スクールレポート)と総合的に判断がされます。受かった学校がその子にあった学校で、日本のように偏差値で判断しないところがイギリスらしいと思います。

勉強だけでなく普段の姿勢や周りの子達との関わり合いも含め、試験内容が多岐に渡るので日本から受ける場合は準備が大変だと思います。その場合はオンラインの試験や日本を含めたアジアでの受験ができる学校も検討するのが良さそうです。